転倒とは?
2本足で歩行する人間にとって、立った位置からの「転倒」は避けることのできない宿命かもしれません。1987年頃より、医療の進歩と環境の整備により高齢者の寿命が長くなるに従い、高齢者の転倒および転倒に伴う骨折や外傷が健康な生活を著しく損い、寿命を縮めることが知られるようになり、欧米では高齢者の「転倒予防」の重要性が主張されるようになってきました。
日本では、1997年に東京厚生年金病院で開始された「転倒予防教室」に次いで、各地方の自治体や病院などで、健康教室の一つとして「転倒予防教室」や「骨折予防教室」が開催されてきました。
介護が必要になった理由として、グラフのように最近では脳血管障害が減少し、認知症が増加する傾向にありますが、高齢者の転倒骨折は平成22年でも10.2%の第5位であり、いつまでも心身ともに自立した生活を送る「健康寿命」の延伸のためには転倒予防が重要になってきます。
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