報告  岩手転倒予防フォーラム2015in盛岡 

               

                   日本転倒予防学会理事 菅 栄一

 3月29日、第5回を迎える岩手転倒予防フォーラムは、参加者約400名で、盛会裡に無事終了することができた。

 

 1部の「転倒・介護予防指導者セミナー」は、20名の募集に近県、北海道を含めて30名以上の申し込みがありました。北湯口講師、横山講師の指導のもと、「健脚度測定」「運動遊び」の理論と実際の指導を受けて、受講者同士交流しながら和やかに進行した。アンケートでは75%が「大変参考になった」であった。

 

 2の武藤芳照理事長による市民公開講座「子どもの転倒予防を考えるー現代っ子のからだの異変を改善・予防するためにー」は、来年度からの学校運動器検診を控えて教育関係者の参加者が多く、頷きと笑いを誘う武藤節全開で、アンケートでは、「大変参考になった」68%、「参考になった」27%でした。

 3部の「認知症高齢者と転倒予防」では、岩手県内の取り組みを介護福祉士による2題と神経内科医による1題の実践報告の後、鈴木みずえ副理事長から「認知症高齢者の視点から考える転倒予防」と題して特別講演をいただいた。続いて、武藤理事長を座長に、実践報告者と鈴木先生をパネリストに、フロアーを交えた「みんなで討論」では、座長のテンポ良い進行で要点を開催地の盛岡にちなんで、次の様にまとめて締めくくられた。

「も」 物語を大切に:人生感・生活感・生活観に寄りそう

「り」 リスク感性を磨く:転倒リスク評価を工夫・活用すると共に、

スタッフの気づく力と見守る目(リスク感性)を養う

「お」 多くのスタッフで話し合う:多職種連携が大切

「か」 考えた対応で安心感を与える:「こうしたい」「あそこに行きたい」という気持ちを考えた具体的な取り組みを工夫する。

アンケートでは、「大変参考になった」45%,「参考になった」42%であった。

翌日の岩手日報に、フォーラムの内容と盛会を紹介する記事が掲載された。