報告:富士北麓ころばぬ医療研究会特別講演会

  富士北麓ころばぬ医療研究会/日本転倒予防学会理事 渡邉洋

富士吉田医師会・富士北麓ころばぬ医療研究会・エーザイ株式会社の共催及び日本転倒
予防学会の協力により平成27 年11 月12 日(木)に以下の要領で特別講演会を開催しました。

日時:平成27 年11 月12 日(木) 19 時00 分~
会場:富士急ハイランドリゾートホテル

19:00 「骨粗鬆症治療薬アクトネル錠についての最新の話題」エーザイ株式会社

 

19:30~21:00 座長 渡辺整形外科/ 日本転倒予防学会理事 渡邉洋

特別講演「大腿骨近位部骨折の二次予防を目指した地域の取り組み」

新潟リハビリテーション病院院長/日本転倒予防学会評議員 山本智章氏

総括「地域在住高齢者の転倒予防-二次骨折予防を目指して-」

日体大総合研究所所長/ 日本体育大学保健医療学部教授/日本転倒予防学会理事長 武藤芳照氏

当日は医師、看護師、理学療法士など医療関係者の55 名が参加しました。エーザイ株式
会社による骨粗鬆薬の情報提供の後、特別講演を山本智章先生よりいただきました。
大腿骨頸部骨折は国際的には減少してきているが、日本では増加の一途をたどっており、
その原因として骨粗鬆症の治療が遅れているとの現状が紹介されました。この点を問題と
して、新潟県での大腿骨頸部骨折の二次骨折予防に対する取り組みの連携方法の解説を分かり易く解説していただきました。
また最近では更に発展させ一次骨折の予防にも取り組んでいることも紹介されました。

その後、総括講演を武藤芳照先生にいただきました。
棄老伝説のようにならないために転倒・転落死を防ぐため、国を挙げての対策が必要なことや、一度転倒するとその後の1 年間に転ぶリスクが約5倍になることをあげ、転倒予防指導士や地域運動指導員等の育成が大切であることをお話しいただきました。さらに、転倒予防川柳を通して意識が高まること、多職種連携で高齢者の転倒予防に関わること、新たな知識・技術・経験を学ぶことの重要性について触れられました。まとめを特別講演演者の山本先生にちなんで
1.山に棄てられないように
2.「また転んで骨折!」とさせないために
3.文字で読み、耳で聞いて「転倒予防川柳」
4.共に育み、共に育まれる
あたまの文字をとって「や・ま・も・と」と結ばれました。